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月刊コラム

2010年7月 成田市にカジノ誘致を

 カジノ合法化への動きが活発になってきました。国会では超党派議員による合法化法案の提出が予定され、多くの自治体がカジノ誘致を検討しています。このような状況の中で、森田健作知事は成田空港周辺への誘致検討を表明しました。国際都市を目指す我が成田市へのカジノ誘致へ向けて、私も力を注ぎます。

 長引く不況で、どの自治体も財政悪化に苦しんでいますが、落ち込んだ歳入を補う新たな財源として、カジノが注目されています。北海道から沖縄まで10を越える都道府県がカジノ誘致を検討しています。千葉県も森田知事が県庁に組織をつくって検討を始めると表明し、本格的な誘致への戦略づくりがスタートしました。

 一足先に手を上げた自治体は誘致に積極的で、石原知事が先頭に立って臨海副都心への誘致に努めている東京都は、様々なイベントを開催し、都民の理解と協力を求めています。大阪府の橋下知事は「増税よりカジノ」と、悪化した府財政の立て直しへ、カジノに期待をかけています。

 カジノを合法化している国は、世界で120カ国以上にも上ります。各国こぞってカジノを合法化する大きな理由は、海外からの観光客誘致です。ラスベガスやマカオ、モナコには世界中からカジノを楽しむ観光客が集まります。韓国のカジノも外国人観光客の集客に成功を収めています。最近では、路上でガムをかんだ者は罰金などと、なにかとお堅いイメージがあったシンガポールもカジノ合法化に踏み切りました。

 今秋の臨時国会で議員立法でのカジノ合法化法案成立を目指している国際観光産業振興議員連盟(カジノ議連)の構想でも、外国人観光客の拡大を目的の先頭に掲げています。外国からの観光客にカジノを楽しんでもらうならば、国際空港を抱える成田市が候補地として最適です。カジノと空港が至近ならば、帰国便の出発時間をそれほど気にすることなく、カジノを楽しんでもらえます。

 国際空港とセットにしたカジノ誘致では、エンターテイメント都市構想推進検討会を設置して誘致を本格始動させている大阪府の構想が参考になります。関西空港対岸に造成した「りんくうタウン」に誘致しようという大阪府の試算では、年間100万人がカジノに入場した場合、カジノに落とすお金のほかにホテル宿泊代や飲食代、さらにそこで職を得た人の新たな消費などの波及効果を加えて、1年に482億円の経済効果が期待できるとしています。空港でのトランジット(乗り換え客)も利用できるようにして、ユニバーサルスタジオジャパンの初年度の入場客と同じ1,000万人の客が入れば、4,800億円の経済波及効果です。

 ギャンブルに対して懸念を抱いている人が多いのも承知しています。このような方々には、法律に基づいて厳格な運用がされ、地域の雇用増大などに貢献している各国のカジノ事情を説明して理解を得たいと思います。さらに、そこで上がった収益は、福祉のために使用すると枠をはめる方法もあります。そうすれば県民の理解も得やすいと思います。

 これまでのところ、森田知事は、外国人旅行者のカジノ誘致を計画していますので、「県民がカジノでのギャンブルに熱中し、悪い影響が出はしないか」という懸念は無用です。

 新たに成田スカイアクセスが運行を開始して、都内と成田空港のアクセスがより便利になりました。一方で、空港から都内へ直行してしまう外国からの旅行客が、アクセス改善でますます増えることも予想されます。それでは成田市が掲げる「空港を核にした国際都市づくり」に支障をきたします。海外からの旅行者に楽しんでもらえる国際都市を目指して、さらに今後、競争が予想される羽田空港との差別化を実現するためにも、カジノを成田市に誘致しましょう。

 

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